2024年4月8日に新たな肥満治療薬として「アライ」が大正製薬より発売されます。
アライは、医師の処方箋なしで購入が可能です。購入場所は薬剤師がいる薬局などになります。
今回はアライについて詳しく解説していきます。
アライとは?
アライの有効成分であるオルリスタットが脂肪分解酵素リパーゼの活性を阻害することにより、脂肪の吸収を阻害します。
これにより、食べた脂肪の内約25%を便として排出することになります。
本来吸収される脂肪が、便と一緒に排出されることによりカロリーを減らし、結果として内臓脂肪を減らすことが期待されます。
日本においては新発売ですが、海外では1998年から発売されている薬剤です。
そのため比較的安全性の高い薬と言えるでしょう。
アライ購入の条件は
アライは市販薬なので、病院ではなく薬局やドラッグストアで購入することになります。ただし、要指導医薬品になるので、無条件で購入できるわけではありません。
購入する場合、最低でも一ヶ月前から、「食事、運動の内容・体重・腹囲」の記録を薬剤師に提示する必要があります。
記録が面倒だと感じる方は、大正製薬よりラインアプリとして「alli STEP UP DIARY」が公開されているので、使ってみると便利です。
https://page.line.me/782gdnjv
また、アライが購入可能な店舗は、以下の大正製薬のサイトから検索可能です。
https://maps.taisho.co.jp/alli/
肥満と肥満症の違い
アライは肥満治療薬なのに対して、冒頭で触れたウゴービは肥満症治療薬です。
肥満とは日本においてはBMI25以上の人を指します。これに対して肥満症とは、BMI25以上で何らかの健康障害(糖尿病・高血圧・痛風など)がある人が該当します。※BMI35以上の人は高度肥満症
アライはあくまで肥満薬なので、肥満症と診断される人は対象外となります。
もし、ご自身が肥満症と診断されているのであれば、アライではなくウゴービを検討すると良いでしょう。
アライは痩せるのか
アライを飲むだけで痩せることは難しいでしょう。
ただし、アライを購入する際には生活習慣の改善などが必須となっているため、それらをトータルで行う事で体重減少が期待できます。
アライ使用時の副作用や注意点
アライ使用時の注意点として、油漏れ・便漏れがあります。
その際に強い悪臭が伴う場合もあるので、日常生活に支障が出てしまうケースもあり得ます。
これらの症状が、海外であまり人気にならなかった大きな理由です。
対策としては、脂肪分が多い食事を控えることが一番ですが、おむつや生理用ナプキン、尿漏れパットなども活用しましょう。
特に服用開始からの2週間が起こりやすく、次第に落ち着いてく場合が多いです。
アライの価格は?
現在公表されているアライの価格は以下の通りです。
18カプセル(6日分)2,530円
90カプセル(30日分)8,800円
その他のダイエット薬について
アライ以外のダイエット薬について簡単に触れておきます。
ジャディアンス
アライは油を便とともに体外に出しますが、ジャディアンスの場合、糖の吸収を阻害し尿とともに体外に排出します。
SGLT2阻害薬と呼ばれ、糖尿病の治療薬として知られています。
ウゴービ
ウゴービはGLP-1受容体作動薬で、有効成分はセマグルチドです。
ジャディアンスやアライと違い、食欲自体を減少させる効果があります。
近年ニュース等で見かけることも多い、リベルサスやオゼンピックも同じ有効成分の薬です。
比較的安価な上に、自由診療で購入可能なリベルサスなどを使ったGLP-1ダイエットが人気となり、糖尿病のクスリ不足などの問題も引き起こしています。
※参考(リベルサスの通販価格を調査!購入費用順に並べてみた)
※参考(リベルサス・オゼンピック安いオンライン診療と違いは何?)
まとめ
恐らく4月以降アライをテレビCMなどで見かける機会も増えるでしょうし、「これを飲めば痩せる」と考える人も多いかもしれません。
しかし、実際にはアライを飲むだけでは痩せませんし、便漏れなどの問題が、発売後に口コミなどで広がるでしょうから、爆発的に人気になる可能性は低いかもしれません。
ただし、アライを購入することをきっかけとして、ご自身の生活習慣の見直しが出来れば健康面でとても良い事です。
薬で痩せることは可能でも、一生それを続けるわけにはいきません。
食生活や運動習慣などを見直すきっかけとして、アライにチャレンジしてみるのが良いのではないでしょうか。
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